こんにちは、元科捜研職員のflusです。
普段から採用試験関連の質問をよく受けるのですが、その中でも「科捜研に入るために必要な資格はありますか?」という質問は多いです。
私も科捜研に入る前は、「必要な資格があるのか」とか「何か資格を取得しておいた方が良いのか」と気になっていました。
そこで今回は、科捜研に入る上で必要な資格や採用されてから業務で役立つ資格について紹介します。
科捜研に入るのに必要な資格
まずは科捜研に入る上で必要な資格についてみていきましょう。
学歴要件
採用試験の応募条件において、大学卒業(または卒業見込み)を要件としている場合が一般的です。
ちなみに学歴要件を『大卒程度』としている都道府県がありますが、この場合大卒で必要な知識があることを応募の条件としているので、大学を卒業していなくても採用試験に応募することができます。
また心理科の募集の中には、大学で心理学を専攻していなければ応募できない都道府県があるので注意が必要です。
国家資格など
科捜研に入る上で必要な国家資格などは基本的にありません。
法医科に入る上で医師免許は必要なの?
これも非常に多い質問なのですが、法医科の採用試験に応募する上で医師免許を取得する必要はありません。
医学の分野の法医学と科捜研の法医、名前は同じですが両者は異なります。
司法解剖などを行うのは医師の仕事です。一方、科捜研法医科の主な業務はDNA型鑑定であり、科捜研職員は解剖などはしません。
最近では、医学領域の法医学との区別を明確にするため、科捜研法医の研究領域の名称を法生物学とする動きがあります。
科捜研に入ってから必要な資格
科捜研に応募する上で必要な資格は基本的にないことがわかりました。それでは科捜研に採用されてから必要になる資格はあるのでしょうか。
私が所属していた県での話になりますが、物理科は交通事故現場や火災現場に行くことが多いため、運転免許証は必要でした。ただ、それ以外で取得しなければならない資格は基本的にありませんでした。
しかし、都道府県によっては導入している機器や業務内容などに応じて資格取得を求められる場合があるかもしれません。
資格手当はあるの?
都道府県によるとは思いますが、残念ながら私が所属していた県に資格手当はありませんでした。
また資格の有無によって担当する業務が変わったり、昇進が早まったり昇級することもありません。
ただ資格勉強をすることで業務の理解が深まる場合があります。スキルに磨きをかけたい職員や単純に勉強が好きな職員は積極的に資格を取得していました。
私も在籍中いくつか国家資格を取得したり、TOEICの勉強をしました。それらが業務に直接役だったことはありませんでしたが、TOEICの勉強は転職の際に役立ちました。
まとめ
科捜研では、採用前後で資格を取得する必要は基本的にないとのことでした。
業務で必要な知識などは研修で習得できますし、仕事で分からないことがあっても先輩方が丁寧に教えてくれるので安心してください。
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。
科捜研の採用試験についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をどうぞ。